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ユニコーン/シャンブル [CDラックから1枚]


シャンブル【初回生産限定盤】

シャンブル【初回生産限定盤】

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: SMR(SME)(M)
  • 発売日: 2009/02/18
  • メディア: CD

たぶん(自分も含めて)ファンにとっては「もう出してくれるだけで・・・!」と、この際内容まではあまり期待してなかったけど、いざ蓋を開けてみたら予想をはるかに上回るクオリティで良い意味で誰もが驚かされたであろう1枚。つーか、これは純粋に音が(も!)素晴らしい名盤だ!!

WAO!初回盤のPartⅠと合わせてDVDを観てからCDを聴くとまた違った楽しみ方ができるので、まずはDVDには手を付けずにCDを何回か聴いてみるのがオススメ。特に「スカイハイ」のベースとか、「ザギンデビュー」や「最後の日」のホーンセクションとか、『EBIの暗いやつ』は最終的にどう色付けされたのか?とか、「キミトデカケタ」や「BLACKTIGER」の‘微妙に特徴的’なヴォーカルとか、2枚のDVDを観た後なら普通に聴いてるだけじゃ分からない細かいところにも気付けるし、その裏(制作秘話?)まで覗けるからとても面白い(WAO!のサビが1回だけなのは何故!?とかも)。

付録のDVDのほうが収録時間が長いのはツッコむべきなのか? それともこの程度はもはやスルーすべきか・・・??(笑)



ユニコーンのスゴイところは、実力のある人たちがバカバカしいことを本気でやっていることに尽きると思う。昔も今もね。下手な人がそれをごまかす為に笑いに逃げてるのとは全く訳が違う。上手いくせに、敢えてくだらないことのほうに全力を尽くす。一級品の才能を持った実力者たちが一見、ただのふざけたヤツラに見せかける。全員が真面目にバカをやる。それがユニコーンが唯一無二のバンドである所以。そしてユニコーンしか持ち得ない魅力とカッコよさ。

事実、客観的に音や演奏力、歌唱力だけを比較すれば、「ひまわり」のクオリティはoasisを、「HELLO」はCOLDPLAYを上回ってるのは間違いない(オレは今でも日本一シャープな音を出すドラマーは川西さんだと思ってる)。そういうことを普通にできる人たち(しかもいい大人)が、ほとんどセールスを無視して面白さのほうを追求してることに意味がある。当時より著しく商業主義化が進んだ今の音楽シーンにおいてもユニコーンは半ば売れなくても構わない的な姿勢で、自分たちにしかできないこをちゃんとやってくれた。それが許される自由、つまり時代を含めた環境に恵まれたのは幸運かもしれないが、言い換えれば、所属レーベルにすら実力で「自己満足」を認めさせたと言えなくもない。また、運も実力の内とも言える(とりわけ音楽業界では)。16年の空白が嘘のようにあくまでバカバカしさを‘真剣に’貫いたユニコーン。再始動の理由を訊かれれば、『活動を休止したサザンの代わりです』とサラッと流す。アルバムのクレジットにはリーダーなのに最初に脱退したメンバーを『帰ってきたヤメマン』と称し、プロデューサーの欄にはあの『マイケル鼻血』がそのまま入っている。そしてDVDのそこかしこにさりげなく(?)映り込んでいる原田さん・・・。ここまで徹底的に売ろうとせず‘遊ばれ’たらリスペクト以外しようがない!


WAO!【初回生産限定盤】

WAO!【初回生産限定盤】

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: SMR(SME)(M)
  • 発売日: 2009/02/04
  • メディア: CD



―追悼―
個人的に残念でならないのが、コレを聴かせてやりたい人の何人かがこの16年の間にこの世を去ってしまっていること。どいつもこいつもオレなんかより、実力も才能もセンスもあった人間ばかり・・・。みんな、どれだけ喜んだことか。生きていればこんなに良いこともあったのに・・・。どうしても嘆かずにいられない。割り切りたくても割り切れない感情を拭い去れない。どうして他の誰でもなく、オレが生き残っているのか?生かされているのか??今でも時々考えさせられる。無益な葛藤を続けている。しかしきっとオレにはまだやるべきことがあり、それを成し遂げるまでは死んではいけないということなのだろう。そしてそれが最良の供養になるのだろう。だから使命を果たしていないオレだけはまだ死ねない。途中で放り出したらきっとあの世で怒られるだろう。みんなを裏切りたくはない。この世に残るべき人間だと選ばれた分は、自分の一生を懸けて報いてやりたい。
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